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【経験談】
スウェーデン語を学んでみて −新しい言語の習得について−
【スウェーデン語の概要】
スウェーデン語式アルファベットの発音
スウェーデン語の法則

【スウェーデン語学習オススメ教材】
スウェーデン語学習お役立ちソフト
スウェーデン語教材(辞書・文法書・会話帳など)



1 スウェーデン語を学んでみて −新しい言語の習得について−

スウェーデンに留学するにあたって、まず最初に必要となったのは、スウェーデン語の習得であった。
両親がスウェーデンに住んでいた事もあり、言葉を習得するための学習テープや、辞典等が家にはあったし、母親がスウェーデン語会話の本も買ってきてくれたり、恵まれた環境にあった。
しかし、、、自分自身の怠け癖のせいで、出発前の期間、少し会話練習長の会話文を覚えられた以外、単語のゴキャブラリーもほとんど無く、学習テープも、つまらないからと言って、全く聞くことも無かった。
そのため、自分の言葉の準備というのは、出発前にほとんど何もすることも無いまま、行ってしまったようなものであった。。。どうにでもなるだろう、という愚かな気持ちのせいで、行ってから挫折してしまう。
まず、英語でのコミュニケーションを図ろうとしたが、自分自身学校で3年と少し学習しただけで、しかも英語で会話するなど真面目にしたこともなかったので、スウェーデン人達の流暢な英語に答えることもできず、ただただ他人との会話に気が引けるだけであった。そんな中、英語はまずどうでも良いから、早くスウェーデン語をしっかり勉強し、英語力よりも上達させれば、まずは何とかなる、と思い、ホストマザーの助けを受けながら地道な努力を続けることとなった。
まずは、食べ物や日用雑貨の名称を教えてくれるホストマザー。それを何とか記憶していこうとするが、そう簡単に覚えられるものではない。極めて、ゆっくりしたスピードで身に付いていく。その間、焦りは禁物である。
しかし、焦ってばかり。。。他人と会話しようにも、まだまだ低レベルの英語しか使えない。
そんな中、ホストファミリーとのコミュニケーションギャップも生まれ、苦労した。意思の伝達がうまくいかないのは、双方にとって非常に困る。 ホストファミリーも英語を使ってくれるのだが、それさえ理解しづらい現実であった。
そんな中でも、小学校の教師をしていたホストマザーは、子供用の単語テキストを持って来てくれては、それらの単語は何を意味するのかということを覚えさせてくれた。
絵本形式のものがほとんどで、絵を見て、その名称をスウェーデン語で答えていく。。。そんな作業の繰り返しであった。
スウェーデン語が理解できない以上、学校の授業は意味不明で当然である。
文法の特徴など理解していないため、辞書を引きながら文章を解読しようにも、よく意味がわからない。
「あなたは、今日のテストは受けなくて良い」とかいつも言ってもらいつつも、悲しい現実である。。。
そんなこんなで、結局最初の3ヶ月ほどは、怠け癖と戦いつつも、単語のゴキャブラリーを増やしていくだけで終わってしまったような感じだった。主に、食べ物や家具、生活雑貨などの名称ばかりである。
最初の3ヵ月間の生活の中では、数回きちんとしたスウェーデン語の授業というのを受けた。動詞の活用形や、スウェーデン語特有の複雑な「複数形の活用」や、単数を表す「en」「ett」の使用方法などを学習した。
学べば学ぶほど、複雑さが見えてくるスウェーデン語に絶望しつつも、スウェーデン語の習得を頑張るだけでも救われる気分だった。

留学生活も3ヶ月を過ぎ、ストックホルムへ引っ越してからは、現地の移民のためのスウェーデン語学習の授業に参加させてもらうことができた。スウェーデンに多い、中東諸国からの高校生ぐらいの移民達が独自のプログラムで、言語の習得をはじめ、その他の高校と同じようなプログラムと連動して学習していた。
そんな彼らのプログラムの中の言語学習の時間に、週に2時間だけ顔を出させてもらい、テキストをこなしながら、理解しない点などを担当の先生に補ってもらう、そういうやり方で本格的にスウェーデン語を学ぶこととなった。
今思うのは、そういった特別な助けも必要ではあるが、とにかく日常生活の中で使っていくこと、口に出すこと、これらのこと抜きにしては新しい言語のスムーズな習得はない。
3ヶ月が過ぎて、引っ越した先のホストファミリーは、スウェーデン語だけしか使ってこなかった為、理解に苦労しながらも、英語などの他の手段に頼らないで、コミュニケーションを取ることで、大いにスウェーデン語習得の手助けとなった。もちろん、学校でも、同級生達は、スウェーデン語で喋りかけてきた。ただ、他人の会話などは理解できず、昼食時などの周囲の楽しそうな会話の中でも、独り黙っているだけではあったが。。。
4ヶ月目から始まったスウェーデン語特訓の授業での学習は、日本で英語を学習するのと同じ雰囲気で、動詞の活用形やら、文中の単語の順番、形容詞の比較形、最上級、そんなキリのないことを順番に学んでいく。
実際のスウェーデン語を使用する場面は、口頭である場合がほとんどであるが、基本をまず学ばせてもらえたことは、非常にありがたかった。案外、文法は複雑なスウェーデン語である。また、単語のゴキャブラリーも、他人との会話の中で教えてもらえることもあるが、自分から新聞を読んでみたり、テレビから流れてくる、よく聞く単語を自分から積極的に調べたり、そういった自分からの努力で増やしていくのが基本である。
結局、完璧なスウェーデン語は操れなかったが、少しおかしなスウェーデン語ではあるが、半年も過ぎれば、恐れることなく、スウェーデン人と会話することができるようになっていた。
来て間もない頃は、英語でさえも、相手の言ってる事が理解できずに苦しんだが、やはり慣れてくれば、何とかなるものであった。 このように、自分のスウェーデン語習得の過程は、怠け癖で、極めてのろのろしたスピードで進行していたと反省しているが、焦っても、逆効果であることも感じた。自分自身、焦りながらも怠けていたようである。
怠けずに、まず最初に単語のゴキャブラリーを増やし、基本的な文法の特徴、言語上の注意すべき点などを把握し、そういった下準備をしてから、その言葉が行き交っている世界に飛び込み、積極的にその言語を恐れずに口に出し、周りの人間達の合言葉のような、単なる「音」にも徐々に慣れていく。 そんな世界に飛び込んでからは、かえって焦らずに構えていたほうが良い。奇跡的に何でも話せたり、理解できたりすることはない。地道に単語のゴキャブラリーを増やしつつ、周りのいうことを、まるで歌を覚えるように、丸覚えしていくように「体得」していく。。。
それが、虎の巻であると思う。

スウェーデン語教材(辞書・文法書・会話帳など)

2 スウェーデン語式アルファベットの発音

スウェーデン語において使用される文字は、「w」を除いた、英語と同様のアルファベットに加えて、

の、三文字が存在します。

スウェーデン語は英語と異なり、基本的なアルファベットの発音が、そのまま単語上でも通用します。そのため、1度スウェーデン式アルファベットの発音を学べば、英単語のように、読み方に困るようなこともなく、全ての単語を発音できることが可能です。
ただし、かなり難しいです。


が母音ですが、それらのうち、


が硬母音です。


が軟母音です。
 
 

  その1 硬母音の発音

  その2 軟母音の発音

  その3 子音の発音  

スウェーデン語教材(辞書・文法書・会話帳など)


その1 硬母音の発音


大きく口を開いて、はっきりと「アー」と発音する。


口をすぼめながら、「o」を発音する。英語と同様に発音すると、スウェーデン語のアルファベットにおける「o」ではなくなってしまうので、要注意。ほぼ「ウォー」にも似た発音になる。


ただ単に「ウー」と発音するだけではなく、少し唇に力をこめて「イ」を発音する形にしながら発音する。これによって、「ィウー」といった音が発音できる。


素直に「オー」と発音すれば良い。

その2 軟母音の発音


英語の「e」同様に発音すればよい。


英語の「i」同様に発音すればよい。


口をとがらして、「ウー」を発音する時の形にして、口の中で「イー」と発音する。「ゥイ−」といった音が発音できる。


「エァー」といった発音になる。ほぼ「エー」と言っているのと同じ発音。ストックホルム地方においては、この音が「ィエー」と発音されてる。


口を「オー」と発音する時の形にしながら、口の中で「エー」と発音する。すると、「ォエー」といったような音が発音できる。
 

その3 子音の発音


英語と同様。


英語と同様。


英語と同様だが、DJと続いて単語の始めに来る場合、Dは発音されない。


英語と同様。


軟母音の前、L、Rの後に来る場合、Jの発音となる。それを除いては、英語と同様の発音。


英語と同様だが、HJと続く場合、Hは発音されない。


口を左右に長く引いて、「イー」と発音する。英語読みで「ジャ、ジ、ジュ、ジェ、ジョ」となるものは、「ヤ、イ、ユ、イェ、ヨ」となることに注意。「ジャパン」は、「ヤーパン」となってしまう。


軟母音の前の場合、KJと続く場合、「シェ」に近い音になる。その他の場合は、英語と同様の発音。


正確に発音しないと、全く通じないので注意が必要。Rと違って、決して巻き舌が混ざった発音になってはいけない。LJと続く場合、Lは発音されない。


英語と同様。


英語と同様。


英語と同様。


英語と同様。固有名詞のみに用いられる。


「エル」だが、「エ」は、口を左右に大きく開いて「エァー」に似た発音になる。「ル」を発音する時、巻き舌が入らなければ「L」になってしまい、絶対に通じない。必ず、巻き舌をする。


英語と同様であるが、SCH、SJ、SKJ、ST、軟母音の前のSKの発音は、口の中から蒸気機関車の蒸気が吹くように「フュ」と発音する。口をとがらしながら、息を吹くような感じである。


英語と同様だが、TJと続く場合は「シェ」に似た発音になる。


英語のVよりも、濁音が弱い発音になる。「ビー」ではなく「ヴィー」であることを忘れてはいけない。


アルファベットには使われないが、形的にカッコイイからといろいろな場所に登場する。発音に関しても、Vと同じモノとみなせば良い。


Sと同様の発音。「ザ、ジ、ズ、ゼ、ゾ」は「サ、シ、ス、セ、ソ」となってしまうことに注意。
 



3 スウェーデン語の法則

*「en単語」と「ett単語」

スウェーデン語の単語は、単数を表す場合に「en」もしくは「ett」を用います。英語で言えば、「a」「an」にあたるものといえるでしょうが、単に母音と子音によって使い分けるという訳ではありません。
全く規則性がなく、単語によって「en」なのか「ett」の区別は全くつきません。

* 単数形の形容詞と複数形の形容詞

形容詞は、単数を形容する場合は、辞書に出ている通りに用いれば良いのですが、複数形のものを形容する場合は、その形容詞の語尾に「a」が付きます。
つまり、1人の人間に対してなら「hunglig(お腹が空いている)」ですが、複数の人間がお腹が空いている場合は、「hungliga(フングリガ)」という言葉で形容しなければなりません。

* 複数形

これも、スウェーデン語を学ぶ上で、非常にわかりづらい法則です。
語尾に「er」や「ar」などが付くことで複数形が表現されますが、英語と違って、これもまた単語ごとで複数形の表現が異なります。基本的に、ett単語のものは、複数形がありません。

*スウェーデン語の中の「the」の表現方法

特定する表現、英語で言えば「the」を用いるのにあたる表現です。単数の「en単語」ならば、語尾にその「en」を持ってくることで出来上がります。「bil(車)」ならば、「bilen」に。同様に、ett単語も同じことで表現します。
ただし、en単語の複数形の場合は、それらの単語の複数形の最後に「na」を付けます。ett単語の複数特定系は、単語ごとに違うので、説明のしようがありません。「ett barn(子供)」が複数で「barn」になり、複数特定系では「barnen」になる。。。
<参考文献>

松下正三編 「JAPANSK- SVENSK KONVERSATlONSHANDBOK (スウェーデン語会話練習帳)」
松下正三・古城健志編 「SVENSK- JAPANSK ORDBOK (スウェーデン語日本語辞典)

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